BIOTOP PEOPLE

No.32 JUN MURAKAMI

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No.32 JUN MURAKAMI

2019年4月26日。「BIOTOP FUKUOKA」がオープンした。
ここでしか手にできないものをテーマに、様々なブランドとのコラボレーションアイテムをリリースしたのだが、その中のひとつが、俳優、村上淳氏も携わる「toast FOOT & EYE GEAR」。

今回の別注について、そして、2019年5月18日に行う村上淳さんが1日ショップスタッフを務めるイベントについて、オープニング・レセプションに駆けつけてくれた村上さんに、ざっくばらんに話を聞いた。

俳優として、活躍する村上淳さん。今回BIOTOPにて自身が携わる「toast FOOT & EYE GEAR」の別注アイテムのリリースもあり、「BIOTOP FUKUOKA」のオープ二ング・レセプションに駆けつけてくれました。また、今回の撮影のために、別途FUKUOKA限定の「agnes b」のボーダーをご購入くださり、撮影に挑んで頂きました。

迫村 「toast FOOT & EYEGEAR」のスニーカーをバイイングさせてもらったことからはじまり、今回の「BIOTOP FUKUOKA」のオープンに合わせて、コラボレーションのスニーカーをお願いして、結果、大盛況です。ありがとうございました。

村上 こちらこそ、ありがとうございました。ご報告ですけど、昨日のオープニング・レセプションで、佐々木社長に接客して、今回の別注アイテムを買ってもらいました。

迫村 まじっすか(笑)。

村上 それで、スタッフの方たちと社長を交えてオフィシャルのカメラマンさんに、写真を撮ってもらいました。僕、怖いもの知らずなところがあるんで(笑)。

迫村 スタッフにも気を使って頂き、ありがとうございます(笑)。なんか、白金台にも、よく来てくださってると聞いてます。しかも、女性スタッフに「toast FOOT & EYE GEAR」のスニーカーをプレゼントまでして頂きました。

村上 くれぐれも、勘違いしないでくださいよ。決して好みの女性がいた、というわけではないですからね(笑)。白金台にお客さんとして行ったときに、ちょっと冗談っぽく、「あれ、履いてないじゃない」って、女性スタッフの方に聞いたら、「レディースサイズは入れてないんです」って。それを聞いて、ギョッと思いまして。

迫村 ある日、お店から電話がかかってきて、村上さんがスニーカーをギフトで持ってきてくれて、しかも、1、2足かと思ったら、大阪のスタッフの分まで、すごい即数を頂いたって、報告を受けました。

村上 僕も店員の経験があるし、最終的に押すのは現場の人間なわけですよ。足を通したことがない、誌面上だけで知っている、とかだと、最終的な推しが弱いですよね。もちろん、村上淳がダンボールを抱えて持ってきたら、多少びっくりするだろうなっていうのは、計算していましたけどね(笑)。

迫村 そりゃ、びっくりしますよね。僕は、今年41歳になるんですけど、それこそ、村上さんが、バリバリ、モデルとして活躍していた10代の頃から拝見しているので、当然憧れもありますからね。ただ、モデルさんなんですけど、いわゆる普通のモデルさんじゃなくて、村上さんの趣向性が、雑誌から伝わってきて、例えば、ウィングチィップみたいな短靴を履いていたページがあったんですが、真ん中がブルーに塗られていて、「これ何だろう?」ってわからないから、似たような靴を買ってきて、自分でマジックで塗ったりしてました。

村上 「Dr.Martens」のやつだ。

迫村 あとは、中学生の頃、村上さんが誌面で「VANS」のチェッカーフラッグのスニーカーを履いているのを見て、アメリカ村に買いに行きました。そもそも、モデルさんは何歳からやられてたんですか?

村上 藤原ヒロシくんと出会ってからなんで、16歳からですね。ヒロシくんのカルチャーとほぼ同時に、スタイリストの祐真さんが、ポパイというカルチャーの表紙に起用してくれて。

迫村 16歳で、どうやって、ヒロシさんなどと出会うのですか?スケボーをずっとやってて、そこから繋がっていったみたいな話は、雑誌か何かで読んだ記憶があります。

村上 一緒に滑っていた手先が器用な人間が、Rがある、いわゆるクオーターっいうのを作ってスケボーをしてたんです。当時は、そんな施設なんて、他にはなかったんで、いろんな地域のスケーターが集まってきて。そこに、ある日、ヒロシくんとスケシンと徹くんが来たんです。

迫村 村上さんは、その当時は、どんな格好をしてたんですか?

村上 マット・ヘンズリーというスケーターが大好きだったので、軍パンを切ったパンツに、「Miller」のタンクトップとかでした。スケーターだったんですが、同時に、渋カジ世代なんですよ。僕はチーマーじゃなかったんですが、チーマーは、「Miller」のタンクトップを着てましたよね。サイズ感も、渋カジの人達は、ヴィンテージのデニムをジャストサイズで履いていたんですが、スケーターのシルエットはオーバーサイズ。それに、「Levi’s」のBIGEとかXXの大きいサイズはすごく安かったんです。それもあって、渋カジの人達が着ていたヴィンテージの服を、スケーターのシルエット、いわゆるオーバーサイズで着ていたんです。スケーターと渋カジのハイブリットな格好というか、今考えると、自分で嫌味なやつだなって思います(笑)。

迫村 ちょっと太めのヴィンテージ・デニムに、白いシャツとかを着ていたイメージがあって、なんか全部サイズ感が、ソフトというか、フワッとしていて、それがカッコイイなって思ってました。

村上 その白いシャツっていうのも、渋カジの人達が着ていたような「Polo Ralph Lauren」のボタンダウンシャツだったと思うんですよ。ヒロシくんと知り合って以降は、ヒロシくんはもちろん、ジョニオくん、NIGO®︎くんだったり、いろんな先輩たちが着ていた見たことがないものを、そのまま熱量を落とさずに、自分なりにミックスして雑誌で表現していたんだと思います。特に、ヒロシくんは本当にジェントルな人で、「ムラジュン、これ着てよ」とか強制することが、まずないんですよ。「2個持ってるから1個あげる」って。「えっ、いいんですか?」って。それを僕が雑誌で紹介していたんです。

迫村 僕も雑誌で1番楽しみに見ていたのが、明らかに、商売の忖度もなく、最近これ買いましたって紹介されている私物のページでした。そこが1番グッと深く入ってくるっていうか。

村上 僕は、基本的には自分で買ったものしか、雑誌で着ないし、紹介もしないんですよね。それは、当時から今も変わってないですね。

この日、村上さんが着用していたのは、今回の別注アイテムのひとつ「macaron」。「toast FOOT & EYEGEAR」はバルカナイズ製法を用い、屈強な強度と、美しい造形美が魅力。2重になったサイドのゴムテープの比率、外羽根の幅、猫の手を思わせるトゥー部分を実現させるオリジナルの木型など、靴の造形に基づいたデザインとなっている。「macaron」と「dancing」は「BIOTOP FUKUOKA」の別注アイテム。

迫村 また、村上さんがやれている「SHANTi i」に関しても、10枚くらい作って、周りのカッコイイ人たちが着ているブランドだって思ってました。当時はネットもなかったですし、雑誌で見ても大阪だと、どこにも売ってないし、問い合わせ先もわからない。もちろん、俳優さんもされていて、作品も何本か見させて頂いているんですが、私物や「SHANTi i」を着た村上さんを雑誌で見ていた印象が1番強いですね。そんな村上さんが、いきなりスニーカーをダンボールで持ってきたら、そりゃびっくりしますよ。いや本当にありがたいです(笑)。また、お洋服やブーツをやられていますが、新たに「toast FOOT & EYEGEAR」をやろうと思ったキッカケを教えてください。

村上 僕は「MADE IN GM JAPAN」がスタートしてから、10年間、ほぼブーツばかり履いていて、単純にスニーカーも欲しいなって思って。「toast FOOT & EYEGEAR」って、見てわかる通りオーセンティックなフォルムなんですが、僕が1番魅力に感じるのが、「MOONSTAR」で生産していることですね。小学校や中学校の体育館履きとか運動靴って「MOONSTAR」製ですよね。あんなに激しく運動しても、壊れたことなんてなかったじゃないですか。そこも信頼ですよ。僕は、基本的に、丈夫なものが好きなんです。また、今回の別注は迫村さんに、カラーをデザインしてもらいましたが、お世辞抜きで、とても気に入ってます。逆に、なぜ、うちの「toast FOOT & EYEGEAR」を気に入ってくださり、どのように別注のデザインを考えたのですか?

迫村 こちらこそ、光栄です。村上さんが関わられているというのはもちろん、単純に靴の造形、綺麗なフォルムが好みなんです。今回の別注アイテムに関しては、80年代の「ジャックパーセル」と、「PRO-Keds」の「コロンビア」のミックスといったイメージです。当時の「コロンビア」は、トゥーのラバー部分に、確か2本だったと思うんですが、ラインが入っていましたよね。そんな雰囲気が良いなって思って、トゥー部分の内側にあるゴムだけをブラックにして、周りの内側のゴム部分は白のままにしたら、素敵かなって思ってデザインしました。これまでリリースされていたものと、ちょっとイメージが変わるのでNGが出るだろうなって、なんとなく思いながら提案させて頂きました。

村上 いえいえ「toast FOOT & EYEGEAR」というブランドが立ち上がって2年なんですが、良い意味で方程式を崩してくれましたよね。トゥー部分の内側のゴムの色だけ違うっていうのは、僕は、考えたこともなかったんで、嬉しいなって感謝の気持ちが強いです。このアイディアは、今後うちもやらせて頂きます。

迫村 それは、僕にとっても名誉なことです。

村上 例えば、僕のアイディアが、いろんなところで使用されたら、バーのお姉さんかなんかに、「みんな、すぐ真似すんだよ。あれ、考えたの僕なのにさ」って絶対言いますね(笑)。

迫村 いや、僕も逆に言いたいです(笑)。

村上 「macaron」って名前はどうですか?

迫村 めっちゃ可愛いなって。今回のアイテムは、村上さんに「macaron」「dancing」とモデル名をつけてもらいましたが、どっからのインスピレーションなんだろうって(笑)。

村上 マカロンっぽいって思った?

迫村 はい、マカロンっぽいすよね(笑)。

2019年5月18日。村上さんが「BIOTOP FUKUOKA」で、1日副店長を務めるイベントについて、今後の別注について話し合う2人。

村上 僕は、さっきも話しましたが、店員さんたちが、お客さんに対して、最後の砦だと思っているんです。もうひと押しできる何か、ってお客さんも店員さんも欲しいときってありますよね。だから、そのひと押しをしやすいように、全部名前をつけてるんです。
ですから、「BIOTOP FUKUOKA」で、1日副店長して接客をするときは、「この色をデザインした迫村という人間は、80年代の「Pro-Keds」をモチーフに、いろんなものを彼なりにミックスして出したアイディアに、僕が名前をつけたんだよね」っみたいなことを言うと思うんですよ(笑)。そうやって、お客さんと共有できるポイントを作っておきたいですね。

迫村 副店長なんですね(笑)。

村上 店長の責任は負えないんで(笑)。

迫村 では、僕はバイトです(笑)。そちらのイベントもよろしくお願いします。

村上 はい、頑張ります。

迫村 僕も、たくさんのお客さんの手に渡って、次の第二弾みたいのもやりたいです。スケジュール次第ですけど、白金台、大阪、福岡ツアーみたいなことができたらいいなって。

村上 第二弾があったら、というゲームをしましょう。また、色を決めてくれるんですよね?

迫村 決めたいです。

村上 僕はその色を見ずに、「ミスターポエム」っていう名前をつけますよ。もうひとつが「ミス○○」とかですね。

迫村 先にモデル名が決まっていて、そのモデル名に合わせて、僕がカラーを考えるってことですね(笑)? 面白いですね。

村上 ミス○○かミセス○○かは、まだわかりません(笑)。でも、「ミスターポエム」ってどういうことだろうって、考えてもよくわからないですからね。さて、迫村さん、どう出るか(笑)?

迫村 明らかに色のチョイスには影響しますよね。

村上 次回はそれをやりましょう。

普段から、白金台のお店には良く足を運ぶという村上さん。新たにオープンしたFUKUOKAに来店されて「こういう空間でものを考えたり、ミーティングをしたら、良いものが生まれるだろうな」。この日、5月18日のイベントについて打ち合わせをすると、今回の別注のスニーカーのシューボックスをもとにしたTシャツを作りたいと話が盛り上がり、実現したアイテム。こちらは、限定30枚、5月18日のイベントに合わせてリリースされる。

村上淳

1973年生まれ。大阪府出身。 16歳で様々な雑誌メディアに登場して以来、ストリート&裏原宿カルチャーのアイコニックな存在としてカルト的な人気を博す。1992年には、俳優としての活動を開始。1997年、自身のブランドである「SHANTi i」を立ち上げ、その後、エンジニアブーツを中心とした「MADE IN GM JAPAN」、「BIOTOP FUKUOKA」との別注アイテムをリリースした「toast FOOT & EYEGEAR」などにデザインを提供するなど、俳優、デザイナー、DJなど、映画&ファッションを中心に活躍する。

Interview with

迫村 岳
(BIOTOP ディレクター)

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