BIOTOP PEOPLE

No.37 ERINA SONE

BIOTOP PEOPLE

No.37 ERINA SONE

4月24日、BIOTOPより待望のランジェリーライン
『ё BIOTOP Lingerie』(ヨー ビオトープ ランジェリー)がローンチになる。
キャミソールやブラトップ、ボディスーツ、レギンスなど全10型あるアイテムは
どれもシンプルでコーディネートしやすく、ファッションとの相性も抜群。
今回コンセプトから物作りまで手がけたBIOTOPのレディスバイヤー曽根英理菜に
制作にまつわるストーリーや着こなしの提案を聞いた。

ロングニットドレスの上に「GABRIELA COLL GARMENTS」に別注したジャケットを合わせている。「GABRIELA COLL GARMENTS」別注アイテムはほかにトラウザーやロロ・ピアーナの生地をしようしたスリップドレスやロングスカートなどもあり。ロングニットドレス¥29,700/ё BIOTOP Lingerie シャツジャケット¥108,000/GABRIELA COLL GARMENTS for ё BIOTOP Lingerie

——ランジェリーを作ることになったきっかけは?

個人的にランジェリーが大好きなのですが、ヨーロッパにはランジェリーのお店がたくさんあって種類もブランドも豊富なので、海外出張に行くと必ず見て回っていました。だからBIOTOPディレクターの迫村と「ランジェリーやりたいね」という話になったときはうれしかったですね。最初は買い付けをするつもりでしたが、作りたいという気持ちに変わったのは、昨年1月のパリ出張のとき。とにかくランジェリーをたくさん見て勉強したいと思っていたので、大きなランジェリーの展示会に行ってみたんです。その中でも特別に選ばれたブランドのみのセレクトコーナーに日本のランジェリーブランドが入っていて、しかもその日本人のディレクターの方が店頭にいらしたので思わず話しかけてしまいました。「今、ランジェリー業界が停滞している中で世界にはこんなにかわいいランジェリーがたくさんあるんだから、日本のランジェリー業界ももっと盛り上げなきゃ」という彼女の話を聞いているうちに「私も盛り上げたい!」と思ったんです。

——ランジェリー業界をまず知ることが大きな一歩だったんですね。

その出合いを機にランジェリーについてリサーチを始めたんです。そんな矢先、昨年春のステイホーム期間に「今、自分にできることは何だろう」と考えていたときに、毎日使うものをアップデートさせてモチベーションを上げようと思いつきました。「気分が上がる椅子はどうだろう? 高機能の家電? 何かしゃれたものが欲しいな……」。そこで思い当たったのが肌に最もちかいランジェリーでした。やっぱり肌に近いものって心にも近いから、何を着ているかによってすごく気持ちが左右されると思ったのです。

——どういうランジェリーを作りたいと思いましたか?

少し前までは、ランジェリーを選ぶときに男性の目も意識していたと思うんですが、今は自分のために選びますよね。女性たちはもう、誰の目も気にせず自分のお気に入りを身に着けるようになってきていると感じています。ランジェリー業界を勉強する上で知ったのがアパレルのサイクルが半年だとしたら、ランジェリーは1年なんですね。だからトレンドはあまり関係ない。ランジェリーは“肌に近いもの”“肌着”という意味合いもありますが。今回ブランド名を「ё BIOTOP Lingerie」にしたのは、肌に近くて、デイリーに着られて、おしゃれで、買いやすい肌着があったらいいなと思ったから。インナーが変わることでファッションの楽しみ方は広がるので、たとえば背中が開いた服にはこれ、透ける素材の服ならこれ、というようにお店で洋服とあわせて提案できたら面白いなと考えて、BIOTOPが販売するインナーを作りたいと思いました。

「肌に近いものは最も心に近いもの。自分自身に思いやりを持つこと」という考えから生まれたランジェリーライン。「今持っている服、これから買う服に合わせて自由にコーディネートを楽しんでほしい」

——「ё BIOTOP Lingerie」(ヨー ビオトープ ランジェリー)の「ё」にはどんな意味があるのですか?

あまり主張しないブランド名がいいと思っていたのですが、できれば一文字で完結するマークのようなものを作りたいと考えていました。それで「ё」という文字なら、なんだか女性の体の丸みを感じさせるし、曲線的なものをイメージしていたブランドイメージとも合うなと。「ё」はロシアで昔使われていたアルファベットで、「ヨー」という響きもかわいいし覚えやすい。そして今回、女性のバストトップにちなんだアイテムを作ったので、「ё」の上の“てんてん”がバストトップみたい、というユーモアも少し(笑)。

——10型作った中に、ブラジャーやショーツといったベーシックアイテムがないのはなぜですか?

ランジェリー業界を調べていくうちにランジェリーを作るのは簡単なことではないと実感しました。1年サイクルというスパンも長く、肌に近いだけに素材とか縫製のクオリティも重要で、工場もかなりのレベルが必要とされます。洋服とはまた違った難しさがあり、最初から自分達が取り組む必要はないと考えました。それより、自分たちが得意な洋服に近いものから作ろうと。女性がインナーに求めるものは、素材だったりデザインだったり人それぞれですが、とにかく着ていてちょっとだけ洒落てる、ちょっとだけテンションが上がるものを目指しました。

——どんな素材にこだわりましたか?

もちろんオーガニックコットンなど天然素材は気持ちいいし私も好きですが、洋服屋が作るインナーということを考えたとき、伸縮性があって、体を補正してくれて、着こなしをより楽しくしてくれる素材が理想。より「形」にこだわりたかったので、ポリウレタンなど伸びる素材を使ったり、下着特有のパワーネットでボディスーツを作ったりと、洋服のように着られて、洗えて、機能性があって、でもコスパがいいものを使いました。たとえばシルクの靴下はかわいいけれど、数万円もするのでリアリティに欠ける。でもシルクタッチのアセテートを使えば、気軽に洗えるし価格もカジュアルです。今回のコレクションは、とにかくいろいろな方に着ていただきたいし、いろいろな組み合わせを試してほしいので、買いやすい価格帯というのもひとつのテーマでした。

——どれもとてもシンプルですが、普通に洋服として外に着て行けそうなのも魅力ですね。

キャミソールなどは、けっこうキュッと体を補正してくれますが、素材が気持ちいいので窮屈感はありません。ストラップはできるだけ細く、でも伸びるものを探して、これなら服の下から見えてもかわいいです。カップは内蔵型にしてブラジャーの役割を果たすものを。これ1枚にジャケットを羽織ってもいい感じです。今シーズンのトレンドでもあるシアーな服を着るときにも活躍するのではないでしょうか? ただのインナーではなく、ファッションアイテムとして成立していることが、BIOTOPが作る意味なのではないかと考えました。

ファッショナブルでありながら、洗える素材を使用。伸縮性のあるフィット感や肌触りの心地よさを追求し、デイリーに着られるようケアのしやすさにもこだわった。黒・ベアブラトップ¥9,900 白・Vネックブラトップ¥9,900 /ё BIOTOP Lingerie

——イメージビジュアルはどのようにして生まれたのですか?

女性の体の丸みを表現したいとか、顔ではなく女性の体のパーツによって美しい瞬間を切り取りたいとか、なんとなくひとりで勝手にイメージしていたところ、もともと大好きだったフォトグラファーの松原博子さんが5月末に発売予定の『ヌード』という初の写真集の一部を拝見させて頂き、とても共感して運命を感じお願いさせていただきました。

——クリエイターの方々とのコラボアイテムも気になります。

まず、インナーと相性がいい肌に近い組み合わせとして何を合わせたらかわいいかなと考えて、デイリーに使えるネックレスを『R.ALAGAN(ララガン)』の高橋れいみさんに相談しました。シンプルで何にでも合ってお洋服の邪魔にならないデザイン、買いやすい値段の、すてきなネックレスができました。ヘア・アーティストのShucoさんは5年前くらいに知り合ったのですが、彼女のヘアに対する熱い思いを知っていたこともあり、華奢なインナーに似合うヘアバンドを3型作ってもらいました。Shucoさんが作る『TRESSE(トレス)』のヘアバンドは、とにかく頭が痛くならなくておすすめです。BIOTOPでも人気のスペインブランド『GABRIELA COLL GARMENTS(ガブリエラ コール ガーメンツ)』は、インナーをいつもの服に合わせたときのリアリティがイメージしやすいので、別注をお願いしました。ロロ・ピアーナやトーマス・メイソンなどガブリエラが得意とするメンズアイテムに使われるような生地を使った服とインナーとの相性にも注目してください。

——そして今回、“香り”も提案していますね。

香りとランジェリーの組み合わせはセンシュアルな繋がりがあると思い 『EPO HAIR STUDIO(エポ ヘアスタジオ)』さんにエッセンシャルオイルを監修していただき、ルームスプレーとディフューザーを作りました。ランジェリーを身に着けたときその周りに自然に漂う香りを想像したのですが、女性は今、ランジェリーと同じように香りも、誰かのためではなく自分のために選ぶようになってきていると思うんです。それでユニセックスな香りで好まれる樹木の香りをベースにアンブレットやナツメグなどを組み合わせ、ほのかに甘く深い香りにしました。何十回もサンプルを作っていただいて、決まったのは50回目くらいかもしれない(笑)。 天然の香りは、肌にもよく心と身体にダイレクトに繋がりそれが脳へと繋がりリラックス効果やウイルスから守ってくれる要素などいいことばかり。 始めの香りは「CHAINES(シェネ)」という名前で、バレエ用語でフランス語の鎖、チェーンのように細かく繋がる“回転”という意味。お気に入りの香りが自分の体にチェーンのように巻きつくみたいなイメージでつけました。 実際、私もバレエをしていてなんとなくキャッチーな響きと意味合いがマッチしたので。6月にはまた新しい香りも発売する予定でそれもバレエ用語からつける予定です。

シアー ハイソックス¥7,150 シアー リブショートソックス¥4,180 「EPO HAIR STUDIO」に別注したルームフレグランス¥7,150 ディフューザー¥12,100/ё BIOTOP Lingerie

——ついに4月24日発売になりますね。『ё BIOTOP Lingerie』は、これからどんな存在になっていくと思いますか?

シーズンレスでベーシックな存在になってほしいので、あまり急がず、ひとつひとつ思いを込めて作っていきたいですね。まずは10型作りましたが、それでも多かったかなと思ったり(笑)。ランジェリー作りは時間がかかるものだから、大切なことを見極めながら、ゆっくり進んでいきたいです。インナーといいながらニットドレスなどもあって、かなり自由な、あいまいな立ち位置のアイテムもあります。でもあまり服とかインナーとか明確に分けないで、心ゆくままにスタイリングしてほしい。それがファッションの自由であり、楽しさだから。肌を見せることに躊躇せず、これを買うことで、今持っている服、これから買う服の可能性が広がるといいなと思います。バイヤーとしてたくさんの服を見てきたからこそ、あったらいいなと思うものを作ったので、「この服をかわいく着るために、どんなインナー着ようかな」と思って選んでいただけたらうれしいですね。

ゆるやかなシルエットのニットドレスに、シアーなソックスを合わせて。ロングニットドレス¥29,700 シアーリブショートソックス¥4,170/ё BIOTOP Lingerie

Photo/Yosuke Ejima Composition/Ayumi Machida

曽根 英理菜
Erina Sone

セレクトショップのプレス兼バイヤーを務めた後、2018年よりBIOTOPバイヤーに。フェミニンを基軸にしたスタイルが多くの女性に支持され、インスタグラム(@eriyyna)も人気。「インナーの選択肢を増やすことは、ファッションの楽しみを増やし、心地よいライフスタイルに繋がる」という考えから、2021年春よりBIOTOPのランジェリーライン「ё BIOTOP Lingerie ( ヨー ビオトープ ランジェリー)」をスタート。コンセプトから物づくりまで手がけている。

Interview with

Ayumi Machida / Editor

ABOUT BIOTOP PEOPLE

Back Number

BIOTOP PEOPLE

NO.37

ERINA SONE

READ
MORE

BIOTOP PEOPLE

NO.36

RYO YAMAGUCHI

READ
MORE

BIOTOP PEOPLE

NO.35

RYUICHI SAKAMOTO

READ
MORE
PAGE TOP