BIOTOP PEOPLE

No.27 Katie Hillier Hillier Bartley クリエイティブ・ディレクター

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No.27 Katie Hillier Hillier Bartley クリエイティブ・ディレクター

2015年AWにスタートした「ヒリヤー バートリー」は、
ケイティ・ヒリヤーとルエラ・バートリーのふたりが生み出す英国ブランド。
「マーク バイ マーク ジェイコブス」をはじめ、長らく一緒に物づくりを
続けてきたふたりの集大成ともいえるコレクションは、
上質な生地とテーラリングに、プレイフルな要素がたっぷり詰まった世界。
今回は、ケイティ・ヒリヤーがBIOTOPを訪ね、ブランド誕生秘話を聞かせてくれた。

日本では美術館巡りや、伝統工芸の物づくりの現場を訪ね刺激を受けたという。「NYやヨーロッパにいるとなんだか慌ただしいけれど、日本にいるととても落ち着きます」

楠原(以下K) ルエラとは長い間一緒に仕事をしていると思うのですが、どんなきっかけで「ヒリヤー バートリー」を始めたのですか?

Katie Hillier(以下H) 最初はルエラのアシスタントをしていたんですが、彼女は子供が3人いて、ブランドを辞めて一時期郊外に移り住んでいたことがあるんです。その間も連絡は取り合っており、ルエラがロンドンに戻ってくる1年くらい前だったと思いますが、「将来何がしたい?」なんていう話をしたときに、彼女がまだよくわからないと答えたんです。それで「だったら一緒にブランドをやらない?」って誘ってみたの。

K それでブランドを立ち上げたんですね!

H 私がパリにいた頃、「ケイティ ヒリヤー」というバッグだけの小さなコレクションをやっていました。少しずつアクセサリーなども作るようになり、しだいに服も作ろうかなと思い始めた。ある日ルエラとふたりで、ノートを持って公園に行き、お互い好きなものをたくさん書き出してみたんです。そして、その中から作ってみたいと思うものをリストアップしてみようということになりました。すてきなコート、美しいドレス……などなど次々思い浮かんで、とても楽しかったわ。それが一緒にブランドを始めようという、意思確認だったんだと思います。

K そのリスト、気になります(笑)。

H ブランドとして規模は小さいけれど、私たちにはアイデアだけはたくさんありました。きちんとプランを立てたわけではなくても、ふたりで話しながら進めていくうちに、ブランドとしてのかたちができていきました。

ブランドのアイコンであるウサギのリング。ケイティの作品には、昔からウサギのモチーフがたびたび登場。今シーズンのバッグにも注目。

K ケイティとルエラは、好きなものが似ているんですか?

H 似ているところもあるし、まったく違うところもあります(笑)。私はキラキラしたものとか好きですが、ルエラは控えめなものが好き。彼女がいいというものが私には理解できないときもあるし、逆に私がかっこいいと思うものに彼女が首をかしげたりすることもある。彼女は頭がいいのでロジカルに物事を考えるけれど、私は直感で好き嫌いを判断するタイプ。なのに、私たちはまるで姉妹のよう。お互いの持ち物が気に入ったら貸し借りしたり。とても面白いバランスだと思います。

K ふたりのちょっと違う感性がミックスされて、面白い化学変化を起こしているのが見ていてわかります。初めてコレクションを見たBIOTOPのバイヤーが、帰国後に興奮して話してくれたのを覚えています。どこにもないものと出会えたと言っていました。

持っているだけでアクセサリーとしての存在感。しっぽがフリンジになったウサギのクラッチバッグ。¥73,000+TAX

H イーストロンドンの展示会ね!そう言ってもらえてうれしいです。それまではパリで展示会をやっていたのですが、会場にお金がかかるので、そのぶんを物づくりに回したいと思ってロンドンに移ったんです。狭いけれど、自分たちのスタジオで行うことによって、実際に物をつくる現場の雰囲気を知ってもらいたかったし、お客さまとちゃんと話をして、より親密なつながりを持ちたかったから。いずれパリに戻るかもしれないけれど、もうしばらくロンドンでやってみようと思っています。

K 日本で展開しているのはBIOTOPだけですが、うちのお客様の間でもファンが増えてきて、入荷を心待ちにしている方がたくさんいらっしゃるんですよ。

H ありがとうございます。あとで来シーズンの新作を、こっそりiPhoneで見せてあげるわ(笑)。あちこちのショップに置いてもらうのもビジネスとしては大事ですが、私としては少なくてもいいから、ブランドを好きだと言ってくださるお客様とのつながりを優先したい。その考え方は、まだバッグとアクセサリーしか作っていなかった最初の頃から変わっていません。

K BIOTOPはいつもお客様をイメージしながらセレクトしているんです。やはりお客様とのつながりが一番大切だと思っているので。

H ちゃんとお客様のことをわかっているショップが、どんなものをセレクトするのかを知ることは、私たちの成長につながります。だからこそ、お客様を理解してセレクトするショップとだけお仕事がしたいのです。

K 私たちもご一緒できてとてもうれしく思っています。今シーズンも刺激的なアイテムが揃っているので、お客様にご紹介するのが楽しみなんです。

H 今シーズンは、ブランドらしさは保ちつつもタッセルやフリンジを使ったり、グラムロックやニューロマンティックな要素も盛り込み、とにかくひとことで言うと、とってもユニークなコレクションです(笑)。

K 本当にユニーク(笑)!まさにその言葉があっていますね!そういう発想ってどういったところからインスパイアされるんですか?

H いろいろですが、日本のクラフツマンシップはとても勉強になりますね。京都に行ったときに刀とか着物を作るところを見て感動しました。あと、友人のオランピア・ル・タンが、神社を巡ってご朱印を集めていて、そのコレクションもすごく面白かった。そういえば神社にお参りしたときに鳴らす鈴。あれを見て、バッグにつけるチャームのデザインを思いついたりしたこともありますよ。

マーブルの安全ピンが大胆に刺さったデザインに、ブランドのユーモアセンスを感じさせる。ショルダーバッグ¥150,000+TAX

K 日本を満喫されていてなんだかうれしいですね。

H 日本はクリーンで落ち着いていて、とても過ごしやすいです。文化も好きだし、食べ物も大好き!

K 好きな食べ物は何ですか?

H なにもかも(笑)。でも特に好きなのは手打ちそば。あと鉄板焼き。日本の料理は盛り付けや器が素敵ですね。そういったものにもインスパイアされます。

K 今夜の飛行機で帰国されるとか。次回はいつの予定ですか?

H できれば次回は7月頃に、ルエラを連れてきたいと思っています。もちろん仕事もあるけれど、それ以外にも見せたいものがたくさんあります。

K どこに連れていきたいですか?

H まずここでしょ(笑)。それからお寺や神社。京都の苔寺には必ず連れていきます。あと彼女はとっても着物が好きだから、いい着物をたくさん見せてあげたいですね。本当は桜を見せたいけれど、春に2週間くらいしか咲かないんでしょう?

K 残念ながら春だけです。でも桜もいいけれど、紅葉もおすすめですよ。ふたりでいらしたら、さらに楽しくなりそうですね。次回もBIOTOPでお待ちしています!

大胆なタイダイとハイウエストのシルエットが際立つパンツ。¥80,000+TAX 英国らしい美しいテーラリングと上品なレッドが魅力のジャケット。¥120,000+TAX

Photo/Yosuke Ejima Composition/Ayumi Machida

Hillier Bartley

ケイティ・ヒリヤーとルエラ・バートリーが2015年秋冬シーズンよりスタートさせたブランド。英国のクラシックな要素を取り入れた、マスキュリン・エレガンスが特徴で、サヴィルローの生地が美しいテーラリングで、ドレスやスーツに仕立てられている。ふたりは以前、「マーク バイ マーク ジェイコブス」でアクセサリー部門のデザインを手がけていたこともあり、バッグやアクセサリーのクリエーションにも定評がある。

Interview with

楠原 愛
(BIOTOP PR)

ABOUT BIOTOP PEOPLE

Back Number

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