BIOTOP PEOPLE

No.15 瀬谷慶子 CristaSeyaプロデューサー

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No.15 瀬谷慶子 CristaSeyaプロデューサー

上質で着心地よく、何にも似ていない独特の個性を持った「CristaSeya」。
ファッションのサイクルにとらわれず、コレクションを「エディション」と呼び、
伝統的な素材をモダンで洗練されたプロダクツに仕上げる。
BIOTOPバイヤー梨本も、そのシンプルシックな魅力の虜。
プロデューサーの瀬谷慶子さんに話を聞いた。

瀬谷さんが着ている黒いワンピースは〈クリスタセヤ〉。肩の落ち感がきれい。

梨本(以下N)6月にパリで行われた展示会、とても素敵でした。お引っ越しされた新しいアトリエも素敵ですね。

瀬谷(以下S)これからアトリエで展示会や撮影をしようと思ったので、展示会のときにいつも行うインスタレーションのイメージで部屋を探しました。自宅もアトリエも、窓が大きくて、風が通って、光がきれいに当たる部屋が基本条件。やはり生活の中に光と風って大切ですよね。

N 〈クリスタセヤ〉は、ライフスタイルを大事にしているというイメージがあります。生活の中でさらっと着られる服だし、服だけじゃなくチェアとかクッションとかインテリアの提案もしていますね。

S もともとお洋服を作るつもりはなかったんです。どちらかというと雑貨やベッドリネンなどライフスタイル系のものを作りたいと考えていました。でもよく考えたら専門じゃないからあまり詳しくない。それで、服だったらずっとやってきたことだし、よく知っているからできるかも…、と思って。クリスティーナのお母さんがニット工場を経営しているということも後押ししました。

N なるほど、ライフスタイルのほうから気持ちが入っていったんですね。

S そうなんです。私、旅行が大好きなんですけど、訪れた土地で長く使われている布とか食器、家具などがすごく気になるんです。その土地で何百年も使われてきた、生活に寄り添う物に魅力を感じるんです。

日本のワーキングウェアに使われていた素材で、とても柔らかくしわになりにくい。ゆったりしたデザインだが、スリットで女らしさも感じさせる。洗うたびに色落ちして風合いが出る。ベルトはしてもしなくても、丈は自分で切ってもよし。デニムドレス¥98,000

N 最近どこかへ旅に行かれましたか?

S はい、マダガスカルへ。ふだんはパリに住んでいるので街を楽しんでいますが、やはりバカンスは人がいないところがいいですね。人里離れて電気もないところ。マダガスカルはまさにそんな場所で、海が信じられないほど美しく、ウニはおいしく、トイレに電気はない(笑)。日本での今回の休暇中には屋久島に行く予定です。屋久島は好きでたびたび訪れているのですが、あの島は本当にミステリアス!深い山、深い海、そして人がいない。土地の伝統が色濃く残っています。

N 旅行は物作りのインスピレーションになりますか?

S そうですね。服も雑貨も、決して民族調にはしたくないんですが、民族的なモチーフをシンプルでモダンに昇華させたい、と思っています。

N たしかに〈クリスタセヤ〉は、いつもどこかの国を感じさせるエキゾチズムが魅力的。たとえばこの秋冬だったら、剣道着のシリーズに感じる日本ぽさとか。

S 剣道着のシリーズは難しかったです。普通に作ると、日本の昔の農民服みたいになっちゃうんです。できるだけいまの時代、いまの生活習慣にあわせたものにしたいから、いかにシンプルでモダンに落とし込むか悩んで、何度も何度も作り直しました。

N それでクリスタセヤらしい独特の剣道着シリーズが生まれたんですね。日本の伝統を感じさせながらもすごく洗練されている。まさに唯一無二です。

クリスタセヤ初のメンズのニット。ユニセックスで着られる。最初のエディションがネイビーだったことにちなんで、このカプセルコレクションもネイビー1色。ニット¥89,000 剣道着素材を使ったストレートパンツは、腰で穿いても、ジャストウエストで穿いても。パンツ¥120,000

S やるからには今までにないものを作りたいですし、何よりも素材を大切にしたいと思っていて。まず素材、そこから何が作れるかを考えます。どこにでもあるコマーシャル的なものにはしたくなくて、どこにもないけどここにはあります、と言えるものを作りたい。だからちょっと高くなっちゃった…ごめんなさい(笑)。

N 他にはない剣道着のシリーズ、私は絶対買おうと決めています。〈クリスタセヤ〉の服って体を通したときの感覚が本当に気持ちいい。心も体もリラックスできる服は大切な存在だと思います。BIOTOPのお客様にもファンが多くて、入荷を心待ちにされているんですよ。

S うれしいですね。気軽に着られてシックに見えるからついつい着ちゃう、みたいな服にしたいです。シンプルでベーシックだけど、ちょっと色っぽさも入れたいんですよね。日本の服ってきれいになりすぎるところがあって、逆にヨーロッパの服ってグラムールになりすぎるところがあって、私としてはちょうどその中間くらいにしたい。

N そんな微妙なさじ加減が、スペシャルな着心地を生んでいるんですね。私は本当にお気に入りなんです。お気に入りの服があるって、女性にとってはこの上ない幸せ。

S その気持ちわかります。好きな服って気持ちをリフレッシュさせますよね。

上のネイビーのニットの別注カラー。ウールを洗って圧縮しているので、保温性があり、アウターとしても着られそう。BIOTOP別注ニット¥89,000

N さて、〈クリスタセヤ〉のポップアップショップを、ついにBIOTOPで開催することになりました。お洋服だけでなくチェアやキャンドルもあわせて、クリスタセヤの世界観をたっぷり紹介したいと思っています。

S BIOTOPの空間や品揃えにすごく共感するところがあるので、ここでポップアップショップができてうれしいです。いつもインスタレーションをお願いしているインテリアデザイナーに図面を見せて考えてもらったので、アトリエがそのままやってきた、という感じになると思います。

N 展示会のインスタレーションは、いつも本当に楽しみなんです。この間のパリの展示会では、部屋の真ん中に卓球台がどんと置かれていてびっくり。

S アトリエを借りたときにテーブルの代わりに卓球台を買ったんです。テーブルより安いし、卓球もできるし一石二鳥。たまたま今回のテーマが「SATURDAY」だったので、ちょっとスポーツも意識したんですね。それで「土曜の夜は卓球でしょ」みたいなノリで。(笑)

N 大人の夜の遊びですね!

S やはりライフスタイルは大事ですから、インスタレーションのアイデアは重要です。なぜこの服なのか、という部分を、空間の中で表現していきたいです。

N いつもテーマは誰がどうやって決めるんですか?

S 私とADが、ほぼ直感で決めています(笑)。「SATURDAY」は、その前のテーマが「パレルモ」だったので、「旅行に行ったから家に戻りたいなー。家でゴロゴロしたいなー」みたいな発想から。だから「SATURDAY」の次はまた旅に出ます。次回はアフリカのパーカッションの音からインスピレーションを得ています。

N うわー。10月の展示会も楽しみです!

剣道着素材で厚地だが、穿くとすっきり見えるデザイン。

Photo/Ittoku Kawasaki Composition/Ayumi Machida

CristaSeya

2013年、イタリア人のCristina Casiniと日本人の瀬谷慶子がパリをベースにスタートしたブランド。上質で着心地のいい服を、ファッションサイクルとは一線を画した「エディション」というスタイルで展開する。シーズンにとらわれない、ずっと着られるオーセンティックで洗練された服が魅力。


●POP-UP SHOPのお知らせ
期間:9月11日(金)〜9月23日(水)
〈クリスタセヤ〉の5th Editionとともに、期間中のみチェアやクッション、キャンドルなどのライフスタイルグッズも販売予定。クリスタセヤのパリのアトリエを再現し、ブランドの世界観が堪能できる。

Interview with

Interview with
梨本友美(BIOTOP レディスバイヤー)

ABOUT BIOTOP PEOPLE

ファッションが好き、コスメが好き、おいしいものが好き、イベントが好き、カルチャーが好き、何より気持ちいい生活が好きという、BIOTOPの森に集まる魅力的な人々のこと。
都会の隠れ家BIOTOPの、クリエイティビティあふれるBIOTOP PEOPLEにアプローチします。

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